2015年4月26日日曜日

穴毛谷 2の沢奥壁 左方岩壁中央ルンゼ左 冬期初登

2015年3月28日(土)

富山のWさんと2人で穴毛谷に入りました。深夜12時発で16時間行動,前日の睡眠時間は1時間と過酷な登山でした。

穴毛谷は7本の沢が合流しており,日本最大級の雪崩が起こる場所として有名です。ここ数日の好天を頼りに,踏み込む決断をしました。

沢の数が多いため,分岐で地形図をチェックします。

雪崩を警戒して12時に入山。

朝5時頃,2の沢奥壁が見えてきました。どこもかしこもデブリ。穴毛谷の巨大雪崩で亡くなった人が,大勢いるというのは知っていたので,とても緊張しました。

目的の岩が見えてきました。所々ラッセルがありました。ワカンを履いたり,アイゼンを装着したり,3,4回切り替えをしました。

岩壁が見えてきて大興奮。

尾根の上部にはまだ雪が残っており,ひやひやのアプローチです。

西穂高の空が赤らんできました。
取り付きに到着。登攀準備開始。


1P目。じゃんけんで勝ったやまおとこがリード。どのラインを登るか様子を見ています。


どのラインから登るか,みなさんならどうしますか?


2P目。やまおとこリード。右側から登攀開始。

フォローのW氏。
3P目。W氏リード。一旦中央ルンゼに合流します。

正面突破を避けルンゼへ。


4P目。やまおとこリード。左側クラックから登攀。M5 or M6かな。結局,上部までつなげることが出来ず,振り子トラバースになりました(笑)

上が繋がっておらず,右側へトラバース。

5P目。W氏リード。泥付きでのトラバース。


5P目。左上部に雪崩爆弾があり,緊張が走ります。


6P目。やまおとこリード。

フォローするW氏。

7P目。W氏リード。このピッチも悪かったです。見事なクライミングで切り抜けました。

右ルンゼを諦め,正面突破。

ようやく稜線に出ました。雪崩を恐れて休憩無しでの登攀。精も根も尽き果てました。

8P目。やまおとこリード。


12時。ようやくクリヤの頭へ到着!


ようやく水が飲めます。

ご褒美のこの景色。

槍から穂高まで綺麗です。

クリヤの頭から一気に下降。ここもデブリランドでした。


とても歩きにくい斜面だったのと,睡眠不足で体力が底をつき,とても時間がかかってしまいました。


前衛フェースの冬はもうおしまい。


アプローチの林道は土が見えていました。


今シーズン最後の冬期登攀。いい山遊びができました。